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サイディングの塗膜の補修

トップ家の修理と修繕サイディングの塗膜の補修

 サイディング外壁の表面を被う塗料は、年数が経過すると経年劣化により耐久力が低下して剥がれや塗膜のひび割れ。触った時に白い粉がつくチョーキング現象が発生します。
 しかし、年数が経過していなくても表面の傷付きや凍害等により、部分的に塗膜のひび割れや剥がれが発生することがあります。剥がれた塗膜を放置するとサイディング本体が痛み剥離が起こるなど悪化するため、専用のタッチアップ塗装によるDIY作業により塗膜を補修することができます。
・サイディング外壁の塗膜の耐用年数
 外壁に使用されるサイディングは、塗料(塗膜)の種類により異なりますが約10年程から耐久限界を迎え、塗り直しが必要となる消耗部位です。
 新築住宅では使用したサイディングボードの耐候性グレードで凡その耐用年数を判断することが出来ます。塗り替えでは、使用した塗料によりその耐用年数を判断することが出来ます。
 塗装は種類により10年、15年、20年程度。繋ぎ目に使用されるコーキング(シーリング)についても、同様に落ち直しが必要となります。
 実際には環境により劣化状況が異なるため、10年の耐候性グレードであっても8年から12年程度で塗り替えが必要となってきます。
 なお、窯業系サイディングの場合、適切に塗膜やコーキング等の維持メンテナンスが行われていればサイディング自体の耐用年数は最大40年とされています。

・タッチアップ塗装(補修塗料)による補修
 DIY等で補修することが出来る補修用塗料等は、外壁全体の塗膜の劣化が軽微であり、部分的な傷付き等による塗膜の剥がれを補修することに適しています。
 塗膜の浮き上がりや剥がれなどの劣化が家の外周全体において部分的でも多く発生している場合は、塗り直しの検討が必要となります。

・使用する補修塗料
 サイディング用塗料には、使用した釘などを目立たなくするために使用するなど、品番に応じた専用の補修塗料が用意されています。
 しかし、サイディングはデザインや機能の変更等による商品の入れ替えサイクルが早いため、後の補修で塗料購入する際には専用の塗料等が廃盤になっている場合が多くあります。廃盤となっている場合でも、サイディングメーカーには後継の塗料や、近似色としての塗料が用意されています。施行したハウスメーカーや、サイディング用の塗料を扱うショップに問い合わせることで外壁の色に近い補修塗料を入手することが出来ます。
 補修塗料には使用期限があり、使用期限は数か月程度です。事前に容易が必要ですが、概ねの作業予定を検討してから余裕をもって取り寄せを行います。

・DIYによる補修方法
 塗料の撹拌及びプライマーの使用では、撹拌(使用)後に可使時間があります。天候を確認し、雨や朝梅雨・夜露がない時間範囲内での1日で作業を終わらせます。
 塗料は溶剤の気化が早いため、蓋を開けて作業している間も徐々に塗料が凝固します。塗料が液状間に手早く作業を行います。
 塗料等は有機溶剤などを含む危険物です。取扱説明書を熟読し、作業に際しては適切に保護具の使用が必要となります。
 1.剥がれ箇所の確認
 補修忘れや手早く作業を行うため、予め補修が必要な箇所を確認しておきます。
 2.塗料の準備
 塗料の主剤を硬化剤を撹拌し、準備します。
 3.剥がれ箇所の清掃
 剥がれかかた塗膜等を刷毛の先端で清掃します。
 清掃で水を使用して濡らすと乾くまで作業できないため、水洗いが必要な場合は予め別の日に実施しておきます。
 4.プライマーの使用
 塗膜が剥がれ露出した箇所にプライマーを塗ります。
 5.補修塗料の使用
 プライマー使用後、30分以上乾燥させてから準備(撹拌)した塗料を塗ります。
 6.塗り忘れの確認
 塗り忘れがないか確認し、作業を終了します。

 サイディング外壁の塗膜の点検と補修

・パネル繋ぎ目の剥がれ
 サイディングボードの上下の繋ぎ目部分に発生した塗膜の剥がれです。繋ぎ目部分は施工時のアタリ傷などの影響で剥がれが発生し易い箇所です。
 施工時の剥がれ等であれば施工不良であるため、ハウスメーカーによる無償修理の範囲です。しかし、繋ぎ目部分は施工不良がなくても経年による剥がれが発生し易い箇所です。
・コーナー部の塗膜の浮き上がり
 外壁のコーナー部分は塗膜が傷みやすい箇所です。更にデザイン上の凹凸部は塗膜が傷みやすく、凹部の上面の塗膜が浮き上がり剥がれかかっています。

 サイディング外壁の塗膜補修(DIY)

現場仕上げ塗料(補修塗料)・現場仕上げ塗料(補修塗料)
 KMEW(ケイミュー)(旧社名:クボタ松下電工外装株式会社)の補修塗料です。
 写真は2色(主剤+硬化剤 2組)とプライマー1本の5本セット。1色の場合は、主剤、硬化剤、プライマーの3本セットとなります。
 メーカーにより主剤+硬化剤が1本に纏まった物もあります。
 ・主剤+硬化剤が塗料
 ・プライマーが塗料を定着させる接着剤の役割
補修塗料:主剤と硬化剤の撹拌・補修塗料:主剤と硬化剤の撹拌
 作業前に主剤に硬化剤を全量入れて良く撹拌します。
 撹拌が不十分だと色ムラや性能が十分に発揮されないため、必要に応じで刷毛でかき混ぜ再び撹拌するなどして固形物が無くなるまでよく混ぜます。
補修部の清掃・補修部の清掃
 補修箇所に汚れや水分が無いことを確認します。剥がれかかった塗膜等は刷毛の先端で清掃します。
 古い塗膜や汚れは完全に清掃することが理想です。しかし、外壁全体の塗装は経年劣化による残りの年数で塗り替えを行うものであるため、無理のない範囲で清掃を行います。
プライマーの施行・プライマーの施行
 清掃を行い露出した窯業材にプライマーを塗ります。
 プライマーは剥がれた箇所の最小限に留め、液体が垂れた場合には直拭き取ります。
補修塗料によるタッチアップ・補修塗料によるタッチアップ
 プライマー使用から30分以上乾燥させ、プライマーを塗った箇所にはみ出さないように塗料(先に主剤と硬化剤の撹拌したもの)を塗ります。
 塗る際は補修後が目立たないよう、外壁のデザインに沿った方向に刷毛を動かし、厚塗りとならないように塗ります。
 プライマーを塗っていない箇所に塗ると剥がれの原因となります。
補修した箇所・補修した箇所
 外壁コーナー部(赤〇の箇所)の塗膜が大きく剥がれた箇所の補修後です。
 塗膜が剥がれ露出した窯業材が補修塗料により覆われ目立たなくなりました。また、補修塗料による性能で紫外線や水等から保護されるようになりました。


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