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 壁紙(クロス)の剥がれの補修

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 壁紙・クロスは経年(収縮繰り返す)によりつなぎ目からの剥がれが発生します。経年による剥がれでは、クロス用の専用のり(ボンド)を使用して再び張り付けることで補修することが出来ます。剥がれが発生したときは、折れ曲がりの癖や破れなどの破損が発生するまえに補修することできれいな状態に戻すことが出来ます。

剥がれの原因

 壁紙・クロスは季節などによる湿度の変化(湿気と乾燥)により収縮を繰り返します。収縮の繰り返しにより徐々に接着面が浮き上がり剥がれやすくなります。剥がれやすくなった壁紙・クロスは、つなぎ目や上部(下部)の端から徐々に隙間が出来て剥がれとなります。
 剥がれにより浮き上がった状態で物が引っかけると破れとなるため、破れる・折れ曲がるなどする前に修繕することで元の状態に綺麗に修繕することが出来ます。

剥がれの補修用品

 剥がれた壁紙・クロスの補修では、接着剤で元通り張り付けるだけであるため、基本的に接着剤と綺麗に仕上げるための作業用具のみが必要となります
 しかし、接着剤でも種類があり使い勝手や仕上がりに差があります。使用する壁紙・クロスの色や使用される場所。剥がれの状態を確認し、接着剤の特徴が合うものを使用するとより綺麗に仕上がります・

クロス用のり、クロス用ボンド

 クロス用のり(ボンド)は単価が500円〜1500円程度のものから、100均に100円(税抜き)でも市販されています。製品により使い勝手や仕上がりの見た目に違いがあるため、パッケージをよく確認して選択します。

接着時間:

・瞬間接着
 細から小の剥がれの補修向き。剥がれた壁紙の反りが大きくても補修し易いが、大きな剥がれでは位置決めに失敗する恐れがあり不向き。
・速乾性
 小がら大の剥がれの補修向き。多少の反りであればマスキングテープで仮止めすることでが補修が可能。壁紙全体の張る作業には不向き。
・その他(通常品)
 大きなはがれでも補修し易い。反りが大きい場合、長時間の仮止めが必要となるため失敗し易い。

仕上がり:

 接着剤の自体の色や、仕上がりツヤに差があります。
・乾燥後白
 白い壁紙・クロスの補修をした場合、壁紙の間に隙間が残る場合でも隙間が目立ち難くなり綺麗に仕上がる。白い壁紙・クロス以外では、はみ出しが接着剤や隙間が白くなり逆に目立つようになる。
・乾燥後透明
 白以外の壁紙・クロスの補修にも使いやすい製品。はみ出した接着剤や隙間あっても透明のため、接着剤自体が目立たない。

・テカリ、ツヤの有り無し
 接着剤にテカリやツヤがあると、ツヤのない壁紙・クロスでははみ出た接着剤が後で目立ちます。
 補修の際にはみ出した接着剤を拭き取っても、乾燥するとテカリが残り目立つことがあるため、マスキングテープなどで余計な箇所に付かないように養生する。塗りすぎない等の作業に特に注意が必要です。
 また、壁紙の間に隙間が残る場合、隙間部分にテカリが発生して目立つことがあります。
 パッケージに「ツヤ消し」や、「テカらない」等の表記が無い場合、テカリが有ることが前提での作業が必要となります。

耐水性:

 湿気や結露など水強い耐水性の接着剤。キッチン、洗面所、トイレ、物干し部屋のほか、結露で剥がれやすいコンクリートへの直貼りに対応した製品です。

作業用具

・ヘラ
 接着剤を塗る際に均す。狭い剥がれの隙間を塗るために使用します。
・マスキングテープ
 接着剤が不要な箇所に付かないためのマスキング。接着剤が乾くまでの仮止めに使用します。セロハンテープでも代用できますが、塗装用の紙製のマスキングテープがお勧めです。
・布など
 はみ出た接着剤を拭き取るために使用します。
 ティッシュなどの紙でも拭き取れますが、拭き取りの際に紙が付着し残りやすいです。

・剥がれた壁紙の箇所
 壁紙・クロスの繋ぎ目から剥がれ、破れた箇所です。
 剥がれたあと放置したことで剥がれが大きく、破れが発生しています。
剥がれた壁紙の箇所
・接着剤を塗る
 接着剤を壁紙・クロスの内側(クロス側の片面)に塗ります。
 
接着剤を塗る
・ヘラで均す
 接着剤をヘラを使用して均一にします。
 特に端が剥がれやすいため多めに塗り、塗り残しに注意します。
ヘラで均す
・張り合わせる
 瞬間接着タイプや速乾タイプであれば、直ぐに手で張り合わせます。
 反りが大きく手を放すと隙間ができる。接着までに時間がかかる接着材であれば、マスキングテープを使用して仮止めします。
 大きな剥がれではローラーを使用して満遍なく押さえて張り付けます。
 張り合わせて接着剤がはみ出た場合は、接着剤を拭き取ります。
 張り合わせる
・小さな剥がれの接着
 接着剤の先端で濡れない小さな剥がれでは、ヘラの先端に接着剤を付けて隙間に接着剤を押し込み接着します。
小さな剥がれの接着
・テカリ、ツヤのある接着剤
 「ツヤ消し」「テカらない」等の表記のない接着剤を付着した壁紙・クロスです。作業時に直ぐに拭き取りましたが、乾燥後光の加減でテカリが発生しています。
 テカリを防ぐため予めはみ出る部分に丁寧にマスキングテープを使用しておくか、テカリのない接着剤を使用することで防ぐことが出来ます。
接着剤のテカリ


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