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額縁の掃除や紐交換、金具の点検方法

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 点検と紐の交換  絵画は一度飾ると数年に渡り放置されることもあります。しかし、経年とともに額装の留め具の緩み。吊り紐の腐食や擦り切れにより突然落下して破損することがあります。
 また、絵画は普段見えない上面等に埃が堆積するだけでなく、作品を覆うガラスやアクリルにも思いのほか汚れが付着します。
 年に1回程度は清掃と点検。吊り紐は5年程度を目安に交換を行います。

額縁や絵画の点検箇所

 壁掛けを行った額縁は、経年劣化による吊り紐の腐食。日常生活の微細な振動により止め金具に緩みが発生します。年に1回は壁掛けから外して額縁金具や吊りフック。壁紙や吊り紐の点検を行います。
床の養生と紐点検
・床の養生と紐点検
 床や額縁を傷付けないよう、段ボールやマット等を敷き額縁を降ろして点検します。
・紐の点検
 紐の劣化による繊維くずの発生。部分的な変色。擦れによる毛羽立ちがないかを確認します。紐の劣化や摩耗。長期に交換していない場合には、紐の交換を行います。
・フレームの点検
 フレームの角(縦横の繋ぎ目)に隙間がないかか確認します。角に隙間が発生していると、分解の恐れがあるため額縁の交換が必要です。
金具の点検
・金具の点検
 金具の取付けネジに緩みが発生していないかドライバーを当て締め具合を確認します。緩んでいる場合には、増し締めが行います。
 ネジが空回りしてしっかりと取付けが出来な場合に、金具を別の位置に追加や付け直しを行います。
吊りフックの点検
・吊りフックの点検
 吊りフックの変形。釘の浮き上がり。錆の発生等の異常がないか確認します。
 変形がある場合、耐荷重の不足。飾っている際に人がぶつかり大きな衝撃が加わるなどして強度が低下している恐れがあるため交換が必要です。
 錆が発生している場合、交換が必要です。湿気が原因で錆びている場合、交換しても再発するためステンレス製の吊りフックへの交換がお勧めです。
・壁の確認
 額縁が当たる箇所の壁紙にすり減りやなどの痛みがないが確認します。
 壁紙にすり減りが発生している場合、放置すると穴が空くため、額縁にクッションゴムや傷防止フェルト等を貼り悪化を防止します。
・壁紙の変色状況の確認
 額縁を飾った箇所は、日差し等の光が当たらないため他の箇所と壁紙の色に差が生まれます。
 完全な対策は出来ませんが、日焼けの原因となる日差しが入る窓にUVカットフィルムを使用する。UVカットレースカーテンを常に閉めておく。照明を蛍光灯からLEDに変更することで壁紙の変色(色の差)を軽減することができます。

額縁の清掃

・額の清掃
 裏面の淵や吊り紐に堆積した埃を掃除機で吸い取ります。
 額縁の表面は変色の恐れがあるため、水や薬剤を使わずに乾いた柔らかい布で拭き掃除を行います。
 角などの吸い取り切れない時には無理に力を加えず、エアーダスター(OAクリーナーなど)で埃を吹き飛ばします。

・アクリルの清掃
 アクリルは傷つき易いため、清掃には注意が必要です。
 アクリルクリーナー(静電気防止液)を使用し、柔らかい布で拭き掃除を行います。
 拭き掃除を行う布は、布を折り返して使用し、常に汚れが付着していない面が当たるよう1方向拭く度に布の面を替えて使用します。
 アクリルクリーナー(静電気防止液)がない場合、柔らかい布を固く絞った水拭きで代用することができます。

・ガラスの清掃
 ガラスクリーナーや、柔らかい布を固く絞った水拭きで清掃します。

 倉庫等で長期保管により付いた汚れ(ガラスやアクリル面の白い斑点など)は、水拭き等での清掃が困難です。アクリルであれば、完全に汚れを落とそうとすると清掃過程で表面に傷がつくため無理に擦らず、程々に清掃作業を行います。
 ガラスであれば額縁から外し、ガラスクリーナー等を使用してきれいにすることができます。
 10年を超える古い物では、紐交換が必要なだけでなく、額縁のデザインが古い(額縁デザインと作品内容が一体化しているものを除く)。劣化による建付けや、アクリルの透明度が悪くなっている場合があります。
 額縁の状態によっては、清掃には限度があるため額縁の換装することで綺麗に飾ることが出来ます。

紐の交換

 額縁を吊り下げる紐は、経年劣化により腐食し耐久力がなくなります。劣化した紐は、何れ切れて作品が落下するため定期的に交換が必要な消耗品です。
 ・紐交換の頻度
 専用品や強度及び耐久性がある紐を使用している場合、3年程度を目途に交換を行います。

 ・交換紐の種類
 額縁を吊り下ている紐は、普段見えない箇所です。紐は作品重量に対して十分な強度があれば専用品だけでなく、ホームセンターの紐・ロープコーナーに売られているものを使用することが出来ます。
 しかし、何でも良いと言っても材質により耐久性が異なるため使用年数に注意が必要です。
 また、見えない箇所ですが無骨な紐は額縁のイメージと合わないため、気になる場合には見た目の印象が柔らかい編込み(金剛打など)の紐が額縁に合います。
 ・額縁に使用される主な紐の種類(材質、編込み)
  丸紐(クレモナ、金剛打)
  平ひも(パイレン)
  丸紐(ケプラー)
 ・ホームセンターで代用できる主な紐の種類
  ポリエチロープ(ポリエチロープ、三打ち)
  ポリエチロープ(ポリエチロープ、金剛打)
  綿ロープ(綿、三打ち)
  綿ロープ(綿、金剛打)
  金剛打は編込みが細かく見た目の印象が柔らかいため、ホームセンターで手軽に購入できるの中で額縁に違和感なく使用できます。
 
 ・紐の結び方
交換紐の長さ
 額縁の古い紐の交換を行います。
 白色が黒い丸紐。黄色が新しいケプラーの丸紐です。紐の長さは額縁の幅の3倍(1往復+片道)で切断します。
額縁紐の結び目の位置
・紐は2か所結び目を作ります。結び目(結び玉)が吊りフックの位置にあると干渉するため、フックと重ならない位置で結びます。額縁の幅の3倍の紐がある時、1つ目の結び玉は、端から約4分の1(〜3分の1)。2カ所目は反対の端から約4分の1(〜3分の1)となる場所で結びます。
 紐が3本重なった範囲に吊りフックが収まる(1本では真ん中。2本では両端から3分の1程)ようにします。

紐両端の長さ
・両端の長さの調整
 結び目を作るため、端(左)からの伸びる方を短くします。長さは適当(結び目がフックに当たらない位置であれば可))で良いです。写真では、結び目(輪)を作り左側へ戻っています。
額縁の紐の結び方1
・結び目1カ所目
 赤色:端(左)からの伸びる短い紐
 青色:端(右)からの伸びる長い紐
 緑色:両端を通る紐 
 額縁の紐の結び方2
・結び目1カ所目(続き)
 赤色:端(左)からの伸びる短い紐
 青色:端(右)からの伸びる長い紐
 緑色:両端を通る紐 
 両端(赤、青)を引き、結び目を固定します。1つ目の結び目は、左端から凡そ4分の1の位置に出来ました。
 額縁の紐の結び方3
・結び目2カ所目(続き)
 青色:端(右)からの伸びる長い紐
 1つ目の結び目と対象となる位置に結び目を作ります。1つ目の結び目に合わせ、右端から凡そ4分の1の位置に作ります。


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