カーテンによる断熱・結露対策では既存のカーテンにビニール製の断熱カーテンライナー、裏地ライナーの追加する方法と、レースカーテンやカーテンを断熱製品に変更する方法があります。カーテンで断熱することで窓やサッシの結露発生を抑制することができるだけでなく、ビニール製の断熱カーテンライナーではレースカーテン等が濡れることで発生するカビ対策としての効果があります。
断熱カーテンの追加
既存のカーテンに追加して使用する断熱カーテンには、ビニール製の断冷カーテン・断熱カーテンライナーの他、布地(ポリエステル)製の裏地ライナーなどがあります。
追加による最大のメリットは、既存のカーテン・レースの見た目を変更することなく手軽に断熱やUV遮断効果など対策を行うことが出来ます。また、ホワイト色やデザイン柄の断熱カーテンライナーと既存のレースカーテンと付け替えて使用することもできます。また、製品にもよりますが複層ガラス(ペアガラス)など熱割れリスクのある窓にも行える対策です。
断熱カーテンへの変更
断熱カーテン・遮熱カーテン(ドレープカーテン、レースカーテン)は生地の構成や材質、コーティングにより、断熱性、保温性を機能があるカーテンです。
通常のカーテンよりも厚手で高額となりますが、断熱・遮熱効果(断熱性、保温性)の他、遮光性や防音性など併せもつより多機能な製品もあります。
断熱・遮熱効果については、製品により差があり、製品紹介で断熱効果率%、保温効果率%と数値で確認することが出来ます。
ドレープカーテン、レースカーテンそれぞれで断熱カーテンの製品があり、併用することでより大きな効果を得ることが出来ます。
しかし、既存のカーテンからの買替となり初期費用が高額となります。劣化や模様替えでの買替や、新規設置における対策むけの検討となります。また、断熱カーテン・遮熱カーテンは通常のカーテンより厚手となるため閉塞感が生まれやすくなります。
断熱カーテンライナーの製品
・明和グラビア 断熱カーテンライナー
塩化ビニル樹脂製、保温、UVカット、抗菌、防カビ、採光又は遮光などの機能があり、夏は冷房効率・冬や暖房効率がアップし1年通して使用できます。本ページで使用している製品です。
参考価格:店頭や送料込みで価格1,000〜2,000円程度
・クリア色
採光タイプで室内が暗くならず見た目に大きな影響がなく追加することが出来ます。
・ホワイト色
採光タイプで室内が暗くならずに目隠し効果があり、単体でレースカーテンの代わりとして使用することもできます。
・グレー色
遮光タイプで室内が暗くなります。冬に日差しを取り込めない一方で夏の冷房効率アップ(焼け込みによる温度上昇対策)に大きな効果があります。
・柄タイプ
単体でレースカーテンの代わりとして使用することもできます。
・断冷クリアカーテン
100均等で販売されるポリエチレン製、冬や暖房効率がアップします。他の断熱製品と異なり、カーテンの最も室内側に取付けて使用します。
・ワイズ あったかキープカーテン
PEVA(ポリエチレン酢酸ビニール)製、冷気の侵入を防ぎ暖房効率がアップします。店頭価格で明和グラビア 断熱カーテンライナーと比較して安価ですが夏季(熱気)や多機能(UVカット・抗菌・防カビ)表示がなく冬季用です。
参考価格:店頭や送料込みで価格1,000円程度
・ニトリ 裏地ライナー
ポリエステル製、遮音、遮光、夏の遮熱・冬の保温効果があり、洗濯機で洗えます。
参考価格:引き違い窓1か所辺り3,400〜5,000円(1枚1,700〜2,500円)
明和グラビア 断熱カーテンライナーの使用
明和グラビアの「断熱カーテンライナー」は、ビニール(塩化ビニル)製でカーテンレールのランナーを使用して取付を行います。既存のカーテンを外して付替え単体で使用する場合は、製品の幅を余すことなく使用することが出来ます。
しかし、既存のレースカーテンやドレープカーテンに使用しているレールで同じランナーを使用する場合、カーテンの吊り幅と製品のフック穴の幅が異なることで製品が十分に広がらない無駄(ゆとり)が発生します。
既存のカーテンと同じレールで併用する場合、十分に広がらない無駄(ゆとり)を考慮して幅の広いサイズを購入する。または、レールに余っているランナーの利用やランナーを追加して取付ける必要がある場合があります。
・製品サイズ
・幅100cm×長さ140cm2枚、長さ200cm2枚、長さ225cm2枚
・幅150cm×長さ225cm2枚、長さ250cm2枚
・窓に対する製品必要サイズ
・幅
a.レールに製品単独での利用。又は、余ったランナーの利用やランナーを追加する場合はカーテンレールの幅+2cm以上(中央の合せ目で重なる分2cm+余裕があると良い)
b.カーテンと同じランナーで併用する場合、カーテンレールの幅+カーテンと製品の吊り間隔の違いで発生するゆとり分。
・長さ
掃き出し窓 カーテンレールからの床までの高さ+10〜15cm以上
腰高窓 カーテンレールからの窓枠の下部+10〜15cm以上
bのケースで実際に吊るしてみると窓枠160cm(カーテンレール180cm)に対して幅100cm×2枚を使用すると丁度かフックの位置次第で幅がかなりギリギリ(位置が合わないフック穴を使用しない)となります。
フックの間隔により幅が不足した場合、原因となった吊り穴を使用しない方法や、吊り穴の位置に簡単にランナーを追加することが出来る「後入れランナー」を使用して単独で吊ることで簡単に解消できます。
後入れランナーは、
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ビニール製断熱カーテンのメリット・デメリット
・ビニール製断熱カーテンのメリット
・冷暖房効率の向上(省エネ効果)
断熱効果により窓際の寒さ軽減だけでなく、夏は冷房、冬は暖房効果が向上し省エネ効果があります。
・結露防止
窓ガラスや窓サッシの結露防止に効果があります。
・安価で手軽にできる
製品自体が窓1か所辺り1,000円〜と安価。取付けもカーテンレールに吊るすだけのため短時間で簡単に出来ます。
・跡が残らず賃貸物件でも対策が出来る
カーテンの変更のみのため、設置撤去に使用跡が残らず賃貸でも問題なく出来る対策です。
・複層ガラスでも対策が出来る
熱割れ等によりガラス本体に直接対策が出来ない場合でも製品により使用できます。(一部製品にペアガラスで使用出来ない物もあります。)
・UVカット、抗菌、防カビ効果
UVの軽減やビニール本体の抗菌、防カビ効果だけでなく、窓に結露が発生してもレースカーテンが濡れることを防ぐことでカビ予防に効果があります。
・ビニール製断熱カーテンのデメリット
・見た目が悪くなる
ビニール製の製品により見た目が安っぽくなります。
「明和グラビア 断熱カーテンライナー」の場合、クリア色はごわついたビニールシートの様で、病院の隔離スペースの間仕切りのような見た目になります。レースと併用していると室内からでは余り気になりませんが、屋外から見ると見栄えが良くありません。ホワイト色は屋外(ガラス越し)から見ると見栄えがさほど気になりません。
使用場所によって色や柄タイプを選択することで解消できる場合もあります。
・ビニール臭がする
ビニール製のため素材特有のビニール臭がします。匂いは製品や使用者の体質により受ける影響に差があります。過敏な人やビニール臭が気になる場合、購入後数日間陰干しするなど猶予期間が必要です。
断熱カーテンライナーが臭い
「明和グラビア 断熱カーテンライナー」では製品レビュー(口コミ)内容や製品注意事項に「新品時のにおいが気になる場合は、風通しの良い場所で1日程度陰干ししてください。」と表記がある通り、新品時には素材(塩化ビニル)特有のビニールプールのような塩ビ臭がします。
臭いは製品により差があり、所感ながらクリアタイプは臭いがありますが直ぐ使用可能な程度でした。しかし、ホワイトは頭痛がするような強い臭いがありました。レビューを見るとグレーも臭いが強いようです。
・臭いの原因
塩ビ臭は製造時に使用された可塑剤や添加剤が配合されることで発生する素材自体の臭いであるため、表面を濡れ葺きなどしても基本的に臭いを取ることができません。
使用していれば時間経過とともに自然に揮発することで徐々に臭いは軽減します。
・塩ビ臭の匂いを取る方法、軽減する方法
・天日干し、陰干しする
製品注意事項にある、風通しの良い場所で程度陰干しすることで臭いが軽減します。
自己責任となりますが製品が日差しに対する対候性があるため、天日干しするとより効果的に臭いが軽減します。
天日干し、陰干し時間は、製品や使用者の感覚で異なりますが数日から1週間程度必要な場合もあります。
・重曹で拭く
自己責任となりますが、アルカリである重曹水で拭き掃除をすることで臭いが軽減します。
・アルコールで拭く
自己責任となりますが、アルコールで拭き掃除をすることで臭いが軽減します。
アルコールは臭いの原因である塩ビに含まれる可塑剤が溶出するため、塩ビの種類によっては変色(白化)や少なからず材質の硬化など劣化がすすみます。
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・明和グラビア 断熱カーテンライナー
ホームセンター等店頭に並ぶ主な製品ラインナップのクリア、ホワイト、グレー、リーフ柄です。
この他スヌーピー柄もあります。
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・塩ビ臭対策
新品時、塩ビ特有の塩ビ臭があります。
匂い軽減のため物干し場で干します。換気と扇風機の風を当て続けクリアで半日程度。ホワイトで1日半で経過するとかなり軽減されました。 |
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・クリア色の質感と見た目
製品は透明に細かい縦筋があるゴワゴワした感触です。 |
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・ホワイト色の質感と見た目
表面は極細かい点々した感触です。
直接触れている部分はそれなりに透けて見えます、間があるとかなりぼやけて見えます。 |
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・断熱カーテンライナーの取付
レースカーテンのレーンに断熱カーテンライナーを追加した取付です。
先に両端を取付け、製品の取付穴とレースカーテンのフック位置を確認して広がりに無理がない位置で取付けます。
取付穴とフックの位置が合わない箇所は、余っていたランナーと付属のSカンを使用して取付けています。 |
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・サイズ調整(丈調整)
腰高窓で窓枠の高さから10〜15cm垂らした位置、掃き出し窓で10〜15cm垂れ下がる位置で丈を調整します。
写真では腰高窓で既存のレース・カーテンの丈が窓枠から13cm程あるため丈調整をすると目立たなくなります。 |
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・ハサミでの裁断
調整したい丈でハサミを使用して切断します。製品を張りハサミを開いた状態で進めるときれいな断面で切断できます。 |
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・腰高窓の丈調整
断熱カーテンライナーを長めに丈に調整したため、レースのみでは目立ちますがカーテンを締めると目立たない丈にしてあります。 |
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・掃き出し窓の丈調整
断熱カーテンライナーを床に垂らして15cmの位置で調整してあります。
内側に垂らすとレース膨らみ位置辺りまでとなり、カーテンを閉めると隠れます。
垂らす量が長いと踏んで転倒や破損する恐れがあり注意が必要です。 |
楽天市場での各製品:
・クリア
明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光クリアタイプN 100×140cm 2枚入り明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光クリアタイプN 100×225cm 2枚入り
明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光クリアタイプN 幅150cm×丈225cm 2枚入
・ホワイト
明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ(W) ホワイト 100×140cm 2枚入り明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ(W) ホワイト 100×225cm 2枚入り
明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ ホワイト 幅150cm×丈225cm 2枚入
・グレー
明和グラビア 断熱カーテンライナー 遮光タイプ(GY) グレー 100×140cm 2枚入り明和グラビア 断熱カーテンライナー 遮光タイプ グレー 幅100cm×丈225cm 2枚入
明和グラビア 断熱カーテンライナー 遮光タイプ グレー 幅150cm×丈225cm 2枚入
・リーフ柄
明和グラビア 断熱カーテンライナー 100cm×140cm 2枚セット 採光レースリーフ柄
明和グラビア 断熱カーテンライナー 100cm×225cm 2枚セット 採光レースリーフ柄
・スヌーピー柄
明和グラビア 断熱カーテンライナー スヌーピー柄 採光タイプ ブラウン 幅100cm×丈140cm 2枚入
明和グラビア 断熱カーテンライナー スヌーピー柄 採光タイプ ブラウン 幅100cm×丈225cm 2枚入
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